講習会と集客

利用者のニーズの把握は難しい。
利用者教育については試行錯誤して、多少はよくなってきていると思っていたけど、間違いだったかも。

私が初めてこの業務についたときは、利用者にいつでも門戸を開いている感じにすべきなのではと思って張り切りすぎた。

その時は、毎月OPACの講習会、隔月でPubMed講習会、医中誌Web講習会、JCR講習会…といった風に、次々と講習会を繰り出した。しかし、OPACの講習会は参加者1名、あるいは誰も来ないことなどもあって、準備したことが悲しくなることも多々あった。一人で準備して一人で講師も司会もセッティングもやるので、他のスタッフにそんなに負担をかけないからと好きにやらせてもらえたのはいいけれど、無駄なこともいろいろやってしまったと思う。

その後図書館職員も定数減になり、好き勝手やれる状況にはないので、図書館で企画するデータベース等の講習会は、ニーズを見極めて、集客できそうなものに絞ってきた。

この間書いた事例報告http://opac.ndl.go.jp/articleid/10265711/jpnでは、ニーズ調査を行った上で必要とされるデータベースの講習会を絞り込み、その他は希望に応じて教室に講習会を出前するという形でやっていく予定だと書いていた。

先月企画した講習会、申込制にして人数を把握しようと思ったら、当日になっても2名から申し込まれたのみという事態に陥った時には、偉そうなこと書いちゃったけど、うまく行かないよ〜と泣きたくなった。

1週間くらい前から、これはやばいこれはやばい…と心配が止まらなくなった。ほかの図書館の人と話していたら、「それは、ニーズのないテーマを選んだか、日が悪かったか、時間が悪かったんでしょう」と言われた。テーマは悪くないはず、日時は悪かったのかもしれないけど、いまさら変えられない。

あーー、心配してるだけじゃだめだ!と対策を考えた。
・チラシをカウンターに置くだけではなくて、ターゲットとなりそうな医師が来たらさんざんアピールした上で渡す。
・教室の秘書さんにも「この講習会に興味がありませんか?あるいはありそうな人、いませんか?ぜひ来てください!先生にも紹介しておいてください」とアピールして渡す。
・図書館のコンピュータの前に座っている人にも、どんどんチラシを配って、来てくださいと呼びかけた。
・大学事務局の中で、関係ありそうな仕事をしている部署に電話をかけて、仕事と直結するデータベースの講習会があるから来てくださいとお願いする。
・大学院生にはメールで再度PR。あなたの研究業績を確実にアップする!と書き添えた。

その結果、アピールした人が何人か来てくれて、10人くらいの講習会になった。これなら、外から来て話してもらう意味があると思った。忙しい医師がこれだけ集まってくれたのだから、ありがたかった。

講習会を甘く見ていた。テーマの選び方、日程と時間の選び方、広報の工夫。
それから、申込制という方法についても検討が必要。どうも、申込制でも当日行ったら参加できる、と見抜かれていたようなので・・・やめるのか、工夫するのか。
次回はもっと準備していこう。

チラシの作り方や広報の方法を知りたいと思っていたら、この本を紹介してくれた人がいた。さっそく図書館で借りてきて読んだら、すぐ実践できるアイデアを惜しみなく書いてくれていて、とても参考になった。

牟田静香著
人が集まる !行列ができる !講座、イベントの作り方 (講談社プラスアルファ新書)
人が集まる !行列ができる !講座、イベントの作り方 (講談社+α新書)