PubMed講習会

先週は授業がいくつもあったが、その中にPubMed講習会があった。

PubMedは、米国の医学図書館が作成している、医学・薬学・看護学・獣医学などを含むライフサイエンス分野のデータベース。米国の政策によりインターネット上に無料で公開されており、コンテンツの充実は言うに及ばず、検索しやすさ、データの新しさ、新しい機能を次々展開するなど、素晴らしいもので、医療従事者には欠かせないデータベースといえよう。

PubMed
http://pubmed.gov

これらの検索方法を説明する講習会という場こそ、図書館職員の専門性の見せどころ…なのであるが正直、こちらには医学知識が欠如しているのだから、とても緊張する。専門図書館の図書館員は、その専門分野の主題に関する知識を持つことが望ましいが、私はちゃんと勉強している図書館員だとはいえない。でも、わかっている範囲で精いっぱいやるしかない。このデータベース特有のシソーラスについて勉強し、検索機能についていえば、その辺のお医者さんよりはきっと詳しい。そう、こういう日のために、先月は本場米国の医学図書館協会の総会まで行ってきたのではないか。

事前に申し込みをしてきた人に、何を知りたいのか、どんな検索をしているのかアンケートを取ったところ、多くの人は、自分の思いついたキーワードを検索ボックスに入れるという、Google的な検索方法をしているということがわかった。

平日の夕方、図書館に集まった参加者は30人。医師がほとんど。医師不足は現実であって忙しいはずだが、常に最新情報を追っていかなければならない仕事で、そのためにPubMedをみんな使おうとしていて、でも検索方法がわからないと思っている人が多いということか…。
医師は一生、自分の中の医学知識をアップデートする必要があり、そうしてもらわないと命にかかわる。ということは、私の伝える情報によって、誰かの運命を左右することになるかもしれないということである。責任重大!

・検索結果が多すぎたときは?また、少なすぎるときは?
・思ったような内容が検索結果に出ていないときは?
・不要な情報を検索結果から除くには?
・電子ジャーナルですみやかに本文を見るには?
・MeSHを使って検索したいが?

というような具体的な疑問に応えるやり方で講習を進めたが、とてもわかりやすかったと、講習を聞いていた図書館側の人たちには好評だった。アンケートによる評価もまずまずで、ひとまずほっとした。

しかし何といっても、当日まだ講習会の内容ができておらず、ぎりぎりまで内容や検索例を考えているのは相変わらず。ここを何とかしなければ、いつか大きな失敗をやらかす日がくるに違いない…。
そして、主題知識の少なさから来る不安については、実際勉強するしかない。せねば。しましょう。